by 相川浩之(100年ハイカー)
人生100年時代の歩き方を考えるトーク番組 • 時代の変化が激しい。コロナ禍が、社会のデジタル化を加速。2025年には団塊の世代が75歳以上となり、本格的な超高齢社会が到来する。地球温暖化や貧困、戦争など、グローバルに解決しなければならない問題にも直面している。 • ところが本来、知見を伝えなければならないシニア世代と、若者世代の間に深刻なコミュケーションギャップがある。時代が変わっても過去の経験や知識が無駄になるわけではないが、シニア世代も時代の変化についていけず、自信を失っている。 • 18歳で成人になったばかりの若者から、学び直したい大人まで、混迷の時代に知っておきたい知識、情報をお伝えする。
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2/3/2021
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April 27, 2025
<p> 今回のゲストも、経営コンサルタントで投資家の岩崎日出俊(いわさき・ひでとし)さん。</p><p> 冒頭、町が「従来のモデル世帯(男性サラリーマン、専業主婦、子供2人)という想定が必ずしも今の社会には通用しなくなっており、家族単位ではなく個人単位で将来に備える時代になっているのではないか」と問題提起。</p><p> 岩崎さんは「1人ひとりが考えていかなければならない問題」としつつ、その際には「世界の未来がどうなるか」に考えを巡らす必要があると重ねて強調する。 岩崎さんは投資の世界を詳しく説明。「ひとたび投資の世界に入ると、自分がどれだけ勉強したか、自分が世の中をどうやって見ようとしているかによって、結果が出る世界」と言う。</p><p> 岩崎さんは、テスタさんという、今ネットの世界で話題になっている個人投資家を例示。「企業とかで働いてはいなくて、フリーで生計を立てていた方ですが、何とか投資の元になる300万円を貯めて、それをだんだん大きくして、あっという間に100億円以上の資産を持つまでに至った。そういう方が今、若い人には結構おられる」と話す。</p><p> 「個人の方が、間違った金融知識で株式投資をすると損してしまう可能性が大きいですが、きちんと勉強すればそれなりの結果が出ます。投資の世界ってジャングルみたいなところなので武器がないとやられちゃうんですけれども、きちんとしたノウハウを勉強して身につければ、それなりにリターンが生まれる可能性が高い」と説明する。</p><p> アメリカでは、大学院で株式投資論を教えている。株式投資は学問になっている。アメリカは資本主義・市場主義の国。株価が適切に決まることで良い企業に投資が集まり、国全体が豊かになるという考え方がある。日本の従来の産業政策(政府主導で特定企業を支援)の延長ではアップルは生まれないと岩崎さんは指摘する。</p><p> 投資の世界では、世の中や企業が将来どうなるのかをしっかり見据えて投資すれば、成功する可能性が高いと説明、岩崎さんが、日本でまだ半導体メーカーのエヌビディアが注目されていなかった時に同社の株を買った理由を明らかにした。 「将来を見る目を養う、感性を磨くのはそんなに難しいことではない」と岩崎さんは言い、ユニクロを例に挙げる。「ユニクロのフリースが流行った時、ユニクロは多くの人にそれほど知られているわけではなかった。でも、原宿の店で売り切れになった時にユニクロの株を買っていれば100倍どころじゃない」。</p><p> 将来性を見極める目を養うことが重要で、世の中の変化(例:iPhoneの普及、Amazonの成長)に気づき、少額からでも投資することで大きなリターンを得るチャンスがある。自分の得意分野や関心のある領域(医療など)に投資することで、より良い判断ができる。</p><p> 話が前向きになってきた時に、相川が水をさす。</p><p> 株式売買のプロの人は並外れた情報収集力がある。素人が「詳しい分野で」と考えて個別株を買う場合、その「詳しい」というのはどのくらいのレベルを指すのか。今、「ChatGPTをやっているからAI株を買おう」といったレベルでは、駄目だと思う、と。 これに対し、岩崎さんは、「2〜3万円で買ってとりあえず様子を見るということであれば、そんなに勉強する必要はない」と言う。そして「経営者を見ることは投資判断において重要であり、現代ではネットを通じて経営者の情報を簡単に入手できる」とアドバイスする。 日本企業は株主のお金を託されているという意識が乏しく、ROE(株主資本利益率)が米国企業に比べて低いため、日本の株式指数のパフォーマンスは米国に比べて劣っている。しかし。若い個人投資家は既にこの状況を理解しており、新NISAではオールカントリー(全世界株)やS&P500などの海外指数に投資する傾向がある。</p><p> 「退職金などまとまった資金を投資する場合は、住宅ローンの返済を優先し、残った資金は一度に投入せず時間分散して投資することでリスクを軽減すべき」と岩崎さんは語った。 岩崎さんは投資とトレーディングを区別し、FXや暗号資産はトレーディング(ゼロサム)であり、株式投資は長期的に世界経済の成長に賭ける投資(プラスサム)だと説明。 また、ウォーレン・バフェットの考えを引用し、キャッシュフローを生み出す投資対象(株式、農地、不動産)と、次の買い手がいて初めて価値が生まれるもの(金、暗号資産、FX)を区別している。 岩崎さんは個人的にトレーディングの世界ではプロに勝つのは難しいと考えている。 町の「日本では投資の文化や学問としての投資が未成熟であり、株主の権利に対する理解も欧米に比べて低いのでは」という質問に対し、岩崎さんは「スタンフォードビジネススクールの日本からの留学生も投資の授業をあまりとらない」と話す。「アメリカでは投資の世界は競争が厳しく、常に勉強が必要」と言い、自身の経験からも「アメリカの大学や投資銀行では、勉強しないと置いていかれる(クビになる)リスクがある」と言い切る。 一方で、岩崎さんは「現代の投資環境は非常に公平で、誰でも少ないコストでアメリカ株などに投資できるようになった。情報も豊富で、良い情報を選べば誰でも投資ができる時代になっている」とし、「しっかり勉強して投資の世界に挑めば、誰でも成果を期待できる」とする。 「投資をする人は自分で考えて投資すべきであり、証券会社の営業マンのアドバイスはあまり信用しない方が良い」と岩崎さん。「本当に投資に詳しければ営業マンをしていないはずだ」と本音を漏らす。 低コスト投資の重要性が強調されており、販売手数料や信託報酬は長期的に見ると大きな損失になるため、手数料の低いネット証券の利用が推奨されるという。</p><p><br></p>
April 27, 2025
<p> 今回のゲストは、経営コンサルタントで投資家の岩崎日出俊(いわさき・ひでとし)さん。</p><p> 岩崎さんは、1977年日本興業銀行(当時)に入行後、スタンフォード大学に留学し、経営学修士(MBA)を取得。1998年以降、JPモルガンやメリルリンチ、リーマン・ブラザーズの投資銀行部門でマネージング・ダイレクターを歴任。2003年に経営コンサルティング会社「インフィニティ株式会社」を起業。代表取締役を務めている。</p><p> 日本の高齢者世帯(65歳以上)の平均年収は304万円で、アメリカの同世帯の平均年収1200万円と比べて4倍の差がある。アメリカでは「401k」などの年金制度が充実しており、多くのアメリカ人が老後に向けて積極的に資産形成している。日本のiDeCoと似ているが、アメリカの方が積立枠が大きい。</p><p> 岩崎さんは「貯蓄から運用へ」という政府のキャッチフレーズに必ずしも賛同しておらず、「投資に関心のない人が株に手を出すとリスクがある」と指摘。投資にはリスクがあるため、リスクを取りたくない人は貯金や確定拠出年金の定期預金などで安全に運用する選択肢もあると助言する。</p><p> 岩崎さんは以前「資産運用のうまい話は無視して、まとまったお金は1000万円ずつ分けて銀行に預金する。増やすより減らさないことが大事」と慎重な立場を示していた。日本は過去30年間デフレに近い状態だったため、預金をしているだけでも生活に困る心配はなかったが、現在はインフレ傾向にあり、現金や預金の価値が毎年減少する可能性がある。円安の進行(1ドル110円から150円へ)により輸入品価格が上昇し、生活が苦しくなっている。「こうした経済環境の変化に応じて個人の生活スタイルやお金に対する考え方を調整する必要がある」と岩崎さんは言う。</p><p> 日本人は社会保障を当たり前と考える傾向があるが、持続可能なサービスを受けるためには意識改革が必要。 そんな中で、新NISAが昨年1月スタート。特に若い世代の間で投資への関心が高まっている。</p><p> 「オルカン」(オールカントリー)は世界の株価指数に合わせた人気のインデックス投資で、新NISAでは多くの人がオルカンかS&P500を選んでいる。2024年は調子が良く、若い投資家は利益を得ていたが、2025年になってからは1月株価下落と円高の影響で損失が出始めている。この状況を受けて、新NISAでの投資をやめる若者も出てきている。</p><p> 岩崎さんは、「株式投資の判断は個人の将来観に基づくべき」と強調。世界経済が良くなると信じる人はインデックスファンド投資が適切だが、「悲観的な見方をする人は株式投資を避けるべき」と言う。</p><p> 株価が下がった時に売ることは避けるべきで、むしろ安い時に買うという基本原則を守ることが重要。 株式投資の基本原則として「長期、分散、積み立て、低コスト」が初心者に適しており、特に全世界株式(オルカン)やS&P500に連動したインデックスファンドが推奨される。 インフレ対策として株式投資が有効だが、株式に抵抗がある場合は3ヵ月や6ヵ月の短期定期預金を活用して金利変動に対応する方法もある。</p><p> 投資判断は他人の意見に頼らず、自分自身で経済状況を学び、責任を持って行うべきである。</p>
March 11, 2025
<p> 今回のゲストは、「お金の人生会議」を実践する司法書士、福村雄一さん(ふくむら・ゆういち)さん。 </p><p> 後半は、より良い晩年や死後の希望を実現するためにどんな準備すればいいのかということを福村さんに聞く。</p><p> 死後事務委任契約とは?</p><p> 福村「文字通り、死後事務委任ということで、亡くなった後の事務手続きを委任しますという契約です。具体的には、例えば、葬儀とか納骨とかをお願いする。あるいは行政にいろいろなものを届け出たりしてもらう。それから、ライフラインに関わる契約を終了したりとか。亡くなった後にも、その人にまつわるいろんな関係の業務があるわけなんですが、そちらの手続きを依頼する契約を死後事務委任契約といいます」。</p><p> 死後事務を受けるのは、司法書士が多い?</p><p> 福村「最近、時代の要請というか、死後事務委任契約が増えてきています。大前提としてご家族がいらっしゃれば、こういった手続きはご家族がご家族の立場でされるので、特に契約云々という問題にはならないのですが、ご家族がいらっしゃらないとか、疎遠になっているといった場合、ご本人はお亡くなりになっているので、誰かが権限を持ってやらないといけません。もちろん、身寄りのない方で、行政が関わっておられるような方であれば、行政が関わって進んでいくと思うんですけれども、全ての方がそういうわけではなくて、むしろ行政の関わりのある方の方が少なかったりします。そうすると誰が担っていくのかという問題が出てくる。そうすると、お金回りの仕組みとか契約をなりわいとしている法律職の中で、司法書士が多く手掛け始めることになる」</p><p> 最近広がっている「高齢者等終身サポート事業」でも死後事務を受けているが、問題も多い。</p><p> 福村「そうですね。おっしゃる通り、死後事務を誰が担っていくかというのは喫緊の課題だと思います。我々も仕事を受けますけれども、やはり個人として受けるのではなくて、法人組織として受けていく必要があるだろうと思います。組織は続いていて、その中で動く人間は変わっていくという方向にしないと、何十年も先の話だったりするので、ボランティアではなかなか対応できないと思います。仕組み作りが重要です。運営のためのお金をどなたから、どのくらい頂戴して進めていくかとか、運営メンバーをどう代替わりしていくかとか、長くどう続けていくかというのが、今問われています。死後事務委任などを引き受ける事業者は、いろいろ立ち上がっていますが、その信頼性をどう担保していくかというのが重要です。でもこの課題はまだ解決されていない状況だと思います」。</p><p> 「ニーズは非常に高まってくると思います。低くなることはないでしょう。ですので、今後もそういうサポート事業者は増えていくと思われます。その中でトラブルも予想されます。終身サポートを受けようとする人の財産が使い込まれてしまうようなケースです。事業者側がしっかり対応せず、消費者被害も出てくるでしょうし、事業が軌道に乗らず倒産してしまうところも出てくるのかなとは思います。ですので、継続して事業を行えるかどうかの認定を自治体などで行おうという動きも出てきています。監督官庁は今はなく、どう事業者をチェックしていくかということが課題になるのだろうと思う」</p><p> 高齢者等終身サポート事業は主におひとりさまが対象なので、おひとりさま対策として見られているが、おひとりさまに限らず、子供がいる家庭でも、必要になると思われる。介護に限らず、家族以外に任せるという選択肢も作っておかないと、子供の生活が成り立たなくなるような時代になるんじゃないか。</p><p> 福村「そうですね。サポートをする側、支える側が一番支えを必要とするという言葉もあるくらいですから。誰かの支えになろうとする人が一番支えを必要としていますので、支える人の背中をそっと支えてあげるっていうことがないと、支える側の生活が狂ってしまう。サポートが非常に重たいものになってしまうので、制度を活用しながらうまくバランスをとってサポートすることが大事になるのでしょうね。そのためにも、ALP、ACPをホットな話題として、皆さんに考えていただくのがいいんじゃないかなと思います」。</p><p> 福村さんが理事を務めている「おひとりさまリーガルサポート」はLGBTQのようなおひとりさまではないんだけども、従来型の家族とは違うカップルの方にもリーガルサポートを行うようですね」。</p><p> 福村「そうですね。あとは内縁関係で、生活を営んでおられる方もいらっしゃいます。日本の法律制度の中で、家族ではなくても、家族に準じて届け出を認めている自治体とかもありますけれども、それが法律上の家族ではないというところは決定的なポイントになります。そうするとその枠組みの中から漏れちゃう方々が出てきてしまいますので、その方々をどうサポートしていくか、というところは大事だと思いますね。同性の方ですと、法律婚ではないということになってきますので、契約という仕組み、あるいは遺言書で、財産を渡し合うとかが一つの手法になります。また、任意後見契約をお互いに結んでおくとかもします。我々のような専門職を間に入れていただいて、既存の仕組みを使ってご本人たちのお気持ち、世界観にマッチするようなサービスを提供できたらと考えて動いています」。</p><p> 遺言関係で一つ質問。遺言は65歳から70歳くらいに書いた方がいいのでしょうが、正直言って遺言を書くほど、家族に、今、伝えておかなければいけないといった言葉も浮かばないし、財産も大してない。遺言との付き合いはどうすればいいか。</p><p> 福村「やはり公正証書遺言であれば間違いないものが作られます。公証役場という役場の公証人という法律のプロが関わりますので、間違いなく誰に何をどれだけ残すかといったものが明確にわかる内容のものが出来上がります。ただ、費用もかかりますので、毎年、毎年作るというのはなかなか難しい。一般的には何十万円とかになりますので、そうたびたび作るのは難しいということであれば、やはり自筆証書遺言という選択肢が出てきます。紙とペンがあれば作れますのでぜひ書いてみられるのがいいと思います。清書が公正証書だとすると、下書きだと思っていただいて、1年に1回書き初めのような形で書かれるのがいいかなと思います。ライフイベントに合わせて、誕生日とかに合わせて、まず書いてみられるのが一番いいのではないでしょうか」。</p><p> 「最近は、家族会議がとても大事になってきていまして、亡くなる前に、本人の思いをきちんと聞く機会があれば、家族の心づもりもできて、亡くなった時に波風が立つようなことにはならないと思うのです。遺言書は1人で作るものではありますが、開示していいということであればご家族が見ることはできます。亡くなった後、金庫から見つかって『えっ』と思うのか、それとも内容がこうだと知った上で、金庫から取り出すのかのどちらがいいか。サスペンスドラマのような意外性は全くなくても、『こんなはずじゃなかった』とならない方が家庭内にとってはいいんじゃないかなと思います」。</p>
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