195 Episodes
Weekly Cadence
2023 First episode About 小山ナザレン教会 栃木県小山市にあるキリスト教会です。日曜日の礼拝での説教(聖書のお話)を毎週お届けします。
Publisher 小山ナザレン教会
Category religion & spirituality
Language ja
Explicit No
First episode 2 Apr 2023
Latest episode 18 Oct 2026 Latest episodes 195 episodes in the feed.
18 Oct 2026
一人ひとりの尊さを見つめる場所(稲葉基嗣) – 創世記 12:10–20 2026年10月18日 三位一体後第20主日
説教題:一人ひとりの尊さを見つめる場所
聖書: 創世記 12:10–20、テサロニケの信徒への手紙 一 5:12–18、詩編 1、マタイによる福音書 25:31–40
説教者:稲葉基嗣
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サライはアブラムのきょうだいであり、妻です(20:12参照)。ですから、アブラムの話した事は嘘とも言い切れません。ある意味で、自分の命を守るために真実の一部を隠した行動とも言えるでしょう。けれども、そのようなアブラムの言葉に騙され、サライを自分の元に迎え入れたファラオは被害者のようにも感じられます。でもこの物語の中で忘れてはいけないのは、権力関係が横たわっていることです。明らかに力がなく、最も大きな被害を被っているのは、サライだといえます。アブラムはサライと引き換えに自分の命の安全を手にします。また、彼はサライと引き換えに、多くの財産を手に入れました。都合の良いように妻サライを用いて自らの危険を乗り切ったとも言えるでしょう。そのような中、サライは言葉を発せず、沈黙し、大きな力に抵抗できずにいます。そんな彼女の姿を象徴するように、彼女の名前はほとんど記されていません。一人の人として尊重されるよりも、交渉のための道具のように、彼女は周囲から扱われています。サライのこのような扱われ方は、神が人間を創造したときに、意図したこととは明らかに異なります。ひとりひとり、すべての人間が、誰も欠けることなく、神のかたちに似せて作られた尊い存在であると神は伝えています。だから、サライとの関わりにおいて、アブラムの行動にはやはり問題があったと言わざるを得ません。誰かを物のように扱ってしまう事は、現代社会でも何度も起こっている問題です。ひとりの尊い存在として見つめてもらえない。見つめられない。自分自身のことを尊い存在と考えられないほどに、完璧さを求められてしまう。だから、私たちには、一人ひとりの尊さを見つめることのできる場所が必要です。私たちは、神が私たち一人ひとりの尊さを見つめてくださっていると知っています。信じています。それを経験しています。イエスさまは何よりも、私たち一人ひとりの尊さを見つめてくださる方でした。どんなに弱く、どんなに社会の中で小さくされていた人であったとしても、私たち一人ひとりは、イエスさまにとってとても重要で、愛するべき存在です。そんな神の愛に触れてるからこそ、私たちにとって一人ひとりの尊さを見つめる場所は何よりも大切な場所です。神は教会こそそんな場所であり続けて欲しいと願っています。出会う一人ひとりのその尊さを、そして皆さん自身の尊さをどうか忘れないで見つめてください。
15 Oct 2026
SDG(石田学) – ローマ 16:25–27 2026年10月11日 三位一体後第19主日
説教題:SDG
聖書: ローマの信徒への手紙 16:25–27、イザヤ書 6:1–8、詩編 96、ヨハネによる福音書 13:31–32
説教者:石田学
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SDG。かわった説教題と思われたことでしょう。近年、最後に複数形のsがついた形で有名になりました。「持続可能な開発目標」の略号です。しかし、キリスト教の歴史では違う意味を持ってきました。これは、三単語から成るラテン語の頭文字なのです。ラテン語ですから、エス・デー・ゲーと発音すべきでしょう。音楽家のバッハがSDGを楽譜に記し、カルヴァンが著作に書きました。ソリ・デオ・グロリア(Soli Deo Gloria)、神のみに栄光があるように。これはすべてのキリスト者が第一に掲げるべき身分証明です。パウロの名による手紙は新約聖書に13通あります。全てが「主イエスの恵みがあなたがたと共にあるように」で終わります。ただ一つの例外、ローマの信徒への手紙を除いて。ローマ書だけが、神に栄光を帰する賛美の祈りで終わるのです。「この知恵ある唯一の神に、・・栄光が世々限りなくありますように」なぜパウロはローマ書だけ、神の栄光を讃える祈りで閉じたのでしょう。そうする理由がパウロにはあったはずです。パウロはローマ書を書いたとき、これが最後になると予感していたのでしょう。そうであればこの最後の頌栄はパウロの生涯と働きの集大成とも言えます。パウロは、万物は神の栄光を表すために創造されたと確信していました。しかし、人は罪のために神から離れ、神を讃えることをしなくなりました。人は必ず何かを崇める存在ですから、神を崇めないなら他の何かを崇めます。人は神に代えて、自分を、国家を、支配者を、金を崇めるようになりました。神のかたちに創造された栄光ある人間の堕落、もっともみじめな罪の姿です。パウロの宣べ伝えた福音は、真の人間性の回復、罪からの解放です。福音とは、神による創造の本来の目的へと、新しく創造されることです。神による救いとは、神にのみ栄光を帰する者へと変えられることです。教会にはまったく異なる境遇の人たちが共に集っています。しかし、ただ一つのことが皆に共通していて、皆を一つにしています。それは、神に栄光を帰することを願い、そのように生きることです。神に栄光を帰することにおいて優劣も上下もなく、等しく兄弟姉妹です。ローマ書が神に栄光を帰する頌栄で終わるのは、それが究極の目標だからです。神のみに栄光を帰する、それはキリスト者であることの明確な身分証明です。神にのみ栄光を帰することは、わたしたちにとって難しいでしょうか。いいえ、日常の生活において「これは神の栄光を表すか」を考えることです。
4 Oct 2026
その旅は希望に満ちていたのだろうか?(稲葉基嗣) – 創世記 12:1–9 2026年10月4日 三位一体後第18主日
説教題:その旅は希望に満ちていたのだろうか?
聖書: 創世記 12:1–9、ヘブライ人への手紙 11:8、詩編 100、マルコによる福音書 1:1–8
説教者:稲葉基嗣
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「私が示す地に行きなさい」と、神がアブラムに語りかけたとき、彼はこの言葉を一体どのように受け止めたのでしょうか。旧約聖書が書かれた言語であるヘブライ語で、この箇所を読んでみると、「レフ・レハー」というフレーズが使われていることがわかります。直訳すると、「行きなさい、あなたのために」です。神が語るのは、アブラムにとっての利益よりも不利益のように見えてしまいます。アブラムは神からどこに行くのかもはっきりとは示されないで、生まれ故郷を離れろ、家を出て行けと、語りかけられているからです。アブラムに語りかけられたこの言葉は、もう一度、彼の物語に登場します。アブラムは、息子のイサクを連れて神が示す場所へと行きなさい(22:2)、と神から伝えられ、息子イサクを捧げなさいと理不尽な要求をされました。このように、この言葉から、不穏さや将来に対する不安を感じさせられます。アブラムに語りかけられた言葉は、彼の背中を押すような言葉でも、無理強いさせて旅へと促すような言葉でもなかったといえるでしょう。過去に積み重ねてきたことを手放し、未来に希望していたものを諦めてしまう。そんな理不尽で、不条理な人生の旅路の中で、いつまで続くか、どこに行き先があるか全くわからない旅路の中で、神がどのようにアブラムに関わるのかを伝えるために、語られた言葉でした。それは、神がアブラムを祝福し、アブラム自身を祝福とすることでした。「あなたのために」と言われつつ、何度も、喪失を経験する。何度も、挫折をし、失敗だってする。そのような旅の中で、アブラムは何度もこの神の言葉を思い出したことでしょう。そして、問いかけたことでしょう。旅立ったのは何のためになったのか。自分にとってこの旅が何なのか。このようなアブラムの旅立ちを見つめる時、何を思うでしょうか。私たちにとってアブラムが旅の中で経験したように、何かを失い、手放していくことは、私たちにとっての日常です。何かを失う時、何かをあきらめる時、その信仰の旅の中で神は何度も私たちに「行きなさい、あなたのために」と語りかけてくるのだと思います。もちろん、「あなたのために」と言われても、本当に私のためになっているのかは、わかりません。それでも私たちは、その問いを抱えたまま、共に歩んでくださる神に向かって問いかけながら、信仰の旅路を歩むのです。
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