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Bi-weekly Cadence
2022 First episode About 復職名人が読む三手先 この番組は、産業医の高尾総司、弁護士の前園健司、社労士の森悠太の三名が、企業や自治体の人事・健康管理に携わる方向けに、メンタルヘルス不調者対応や健康管理について、議論をしていくポッドキャストです。
【番組へのご意見・ご質問・ご感想はこちら】 https://peing.net/ja/takaomethod
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Publisher Centro Salute
Category business · business
Language ja
Explicit No
First episode 1 Jul 2022
Latest episode 5 Nov 2026 Latest episodes 123 episodes in the feed.
5 Nov 2026
第111回|ハラスメント防止研修にむけて 地方自治体でのハラスメント研修の準備をきっかけに、地方公務員法上の「上司の職務命令に従う義務」と、指導の法的な位置づけを整理しました。
告知
【復職名人の次の一手をスタートしました】
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近況報告
高尾:収録に遅刻。1日の予定を把握しきれない問題について
前園:福岡の長浜系元祖のラーメン店へ。同行者は替え玉2つで計3玉。
森:前回話題に出た姉妹番組「次の一手」向けに、AIアドバイザーの音声版を作成。収録中の会話を音声認識し、その場で質問に回答する。次回収録からデビューする予定。
議論した内容
地方公務員法32条と指導の位置づけ
地方公務員法32条は、法令・条例・規則等に従い、かつ上司の職務上の命令に忠実に従う義務を明記している。
一方、命令には従っているがうまくできていない職員への「指導」は、職務命令とは次元が異なる。明示的な根拠というより、上司の職務に内在・付随するものと考える。
自治体によっては、係長の職務として「所属職員の事務の執行を支援し、指導すること」を規則に定めている例もある。その場合、指導は上司の職務上の義務と位置づけられる。
指摘と指導の違い
指摘は、できていないという客観的事実を伝えること。指導は、できる状態にするために一緒に関わる(コミットする)こと。
パワハラと言われやすい場面は2つ。本人ができていると思っている事柄を指摘したとき、そして指導しても改善が進まず上司と本人の認識がずれたとき。
「パワハラと言われないように」を基準にすると指導自体ができなくなる。基準は「パワハラとならない」かどうかで考えるべき。
パワハラとならない指導の考え方
伝える前に業務上の必要性を検討して決めた内容であれば、求められたときに説明ができる。後付けの説明は不整合が出やすい。
業務上の必要性があり、かつ表現に人格否定を含まなければ、おおよそ問題にはならない。指示の「内容」と「方法(言い方・教え方)」を分けて考える。
人ではなく行為・事象を対象に指摘する。ミスは1回目から都度指摘し続けていれば、「いつもいつも」といった本人否定にならずに済む。
事実を一つずつたどって具体化する指摘は、改善策を示しやすくする面もある。一方で、相手を追い詰めすぎない配慮も必要。
分かっていないのに「分かりました」とその場をしのぐ対応は、後でより大きな問題になる。
自治体業務の標準化と、求められる水準の変化
自治体の業務は法令・マニュアル・過去の対応履歴が整い、一定の水準の職員であれば回る仕組みとして標準化されている面がある。
ただし、できるかできないかではなく、求められる速度でできるかが問われる時代になった。業務の高度化や住民からの要求の高まりもある。
かつては周囲が少し多めに働いてカバーできたが、今はそれが許されない時代に転換している。周囲でフォローしている職員に向けたメッセージも必要と考える。
要領の良さとオーバークオリティ、組織の冗長性
求められる以上の品質を自分の美学で追求する働き方と、上司の指示に応じて品質と時間を柔軟に調整できる働き方の分かれ目がある。
職務無限定で役割が重なり合う日本の職場は、本来「のりしろ」で回ってきた。のりしろを持たせないまま明確な役割分担もなく、できる人ができない人をカバーする状況は混乱を生む。
「歌われざる英雄(アンサングヒーロー)」と標準的な対応
『武器としての経営思考』で紹介されている「アンサングヒーロー」の考え方を手がかりに議論した。
誰も見ていないところで組織の穴を埋め、組織を支えてきた人がいた。そうした人が減っている。
標準的な対応を平等・公平に用いることは、こうした人に過大な負担を強いず、負担を適正にする効果がある。
何でもハラスメントと訴える声に対し、組織を支えている職員がもやもやを抱えている現実がある。
職員向け研修で何をどう伝えるか
首長から職制を通じた業務命令は、一定以上の合理性がある前提に立つ。定型業務を行うよう命じること自体がハラスメントになる余地は本来ない。問題になるのは主に言い方・伝え方・教え方。
研修では「何でもパワハラと言わないで」と伝えたい一方、被害者を出さないために「被害に遭ったと思ったら相談してほしい」とも伝える必要がある。逆方向のメッセージを両立させる難しさがある。
「ハラスメント」と言われることが増えた結果、上司が指導できず、フィードバックがないまま評価だけ下がる状況が生じている。これは部下のためにもならない。
指摘されたことが直ちに人格否定ではない、と受け止める心構えは働く側にとっても有用。人格と行為を切り離すことは、休職から復帰できる人が身につけている考え方でもある。
平時から面接のように型を決めたフィードバックの場を設けることで、個人間の関係から離れ、上司と部下として伝えるべきことを伝えやすくなる。
お知らせ
前園が地方自治体をはじめ、上司向けのハラスメント研修を実施している。内容はお困りごとをお聞きしたうえでのオーダーメイド。ご遠慮なくご相談ください。
編集後記
高尾
AI技術すごいですね。RAG+LLMでかなりイイ線の回答がなされるようになった(11月の全国協議会で発表予定)だけでなく、シンプルに音声で認識、質問、回答ができるなんて。。。
名称は、引き続き募集中であることに変わりありませんが、候補として、「半熟たまご」(か、「半熟丸」)を挙げておきます!
前園
AIアナウンサーの名称は、強めの匂いのラーメン食べながらでないと思いつかないですねぇ。
復職に関わるポッドキャストですし、男性の音声であれば、「もどるくん」などどうですかね。
森
自分が復職プログラムに関する職員向け研修をした際には、8割くらいは無関心、1割くらいが「よく言ってくれた!」、残り1割くらいが「なるほど、そうやって接してみよう」という感じでした。
ほとんどの人には関係ない話なので、無関心は仕方ないですね。一方でモヤモヤしていた人、不満を抱えていた人からは、かなり好印象を持ってもらえたようです。最後の1割は、復職した人を受け入れたい気持ちがあるものの、どう接したら良いか分からず、手をこまねいていた人で、「これなら対応できそうだ」という感覚を持ってくれたようです。
飛び出てくる問題への対処に追われて、アンサングヒーローたちを忘れてしまうようなことにならないように、これからも対応していきたいと思います。
20 Oct 2026
第110回|復帰基準は主観か客観か。メソッドの根幹3要素を深める 本編では、姉妹番組「次の一手」第7回で扱った「療養開始前の1日だけの引き継ぎ」を3人で再検討したうえで、復帰基準を判断する際の主観と客観の問題を議論します。
近況報告
高尾:アルファロメオのエンジン警告灯が再発
前園:電動レターオープナー
森:大分の自転車レースに参加しました
議論した内容
「次の一手」第7回の再検討:療養開始前の1日だけの引き継ぎ
「難しい」と口にした時点で思考が止まる。メソッドで考えれば簡単であるべき事例だった
理論、理論を現実に落とし込んだ現実モデル、個別事例に応じた曲げの3つを区別せずに議論が行き来していた。理論と現実モデルの差は「時間」であり、その隙間は現実的に許容するしかない。
診断書の「療養が必要」という部分は採用するが、「いつから」は日付がなければ事業の都合で企業が決められる。即時の療養開始はそもそもあり得ない以上、1日の引き継ぎは正当化する方向で考える。
現実モデルとしては、必要最低限の引き継ぎを含めて療養開始としたと整理し、主治医にも情報共有する。
弁護士の視点では、リスクをできるだけ定量化して事業判断の材料を提供するのが実務。ただし「主治医に照会を」「産業医に意見を」という助言は、その間に時間が経過することが抜け落ちやすい。担当者は1か月何も起きないことで「先延ばしでよい」と学習してしまう。
2人での進行は考える間が取りにくく、3人の方が議論が煮詰まりやすいのでは。
復帰基準は主観か客観か
結論は「主観でよい」。本人ができると言い、誰が見ても明らかに無理と説明できる点がないなら復職させる。この業務をやるに値するかの判断は採用時に済んでおり、業務能力の評価は復職後に行うべきもの。
いくら客観的な評価を突き詰めても、本人側は人事の恣意性を感じ取る。判断する側の「無理だと思っている」姿勢はシナリオの言い回しやトーンに透けて見える。
医療職が前面に出ると経験則による「絶対無理」が、人事担当者が判断すると組織側の論理が入り込む。どちらもニュートラルから離れてしまう。
本人が「これなら復帰できる」と自ら示せるように、週1報告の中で説明してもらう方向へ持っていきたい。復帰可能と説明できない人をどう扱うかは、神奈川SR経営労務センター事件の論点であり、復職後に業務評価として直面すべき問題。
期間の目安は全体で最低3か月、復帰準備期は療養専念期と同等かそれ以上。復帰準備が不十分なまま強行的に復帰する人は、再療養や指導といった結果の責任を自ら負うことになる。
復職後に通常の業務指導や注意指導をきちんと行うだけで、労使紛争自体が減るという弁護士の実感。療養モードから就業モードへの切り替えを明確にする「儀式」として、復職時に採用時と同様の研修的な場を設け、業務上の指摘指導が当然なされることを一般論として伝えておく案。
現場が主観での早期復帰に粘ってしまう背景には、復職後の業務管理・労務管理への不安がある。復職後も週2回程度の業務報告を人事がバックアップとして受け取る仕組みにすれば、休職中の週1報告と同じ運用で対応できる。
メソッド根幹の三要素
高尾の提案は「事前説明(復帰基準と復帰手順を含む)」「療養中に放置しない」「説明した通りに運用する」の3つ。
「放置しない」の中身は問われる。月2回の保健師からの電話は、事前説明に含まれそのとおり運用しているなら許容範囲だが、医療的な根性論に陥りやすい。
肝は、誰に対しても同じように適用できる仕組みとして確立すること。個別対応ではなく業務プロセスとして回す。
事前説明の内容や復帰基準は、組合との協議や衛生委員会を経ていることが前提。労働者集団に適用するものとして周知する。
「主治医と産業医の総合判断」を復帰基準にするとブラックボックスになり、人によって結果が変わるため公平性が維持されない。
「メソッドをやっている」と言えるかに悩む必要はない。自社で考えた復職プログラムとして自信を持って運用すればよい。要素は3つに収め、長くしすぎないことが大事。
編集後記
高尾
次の一手へのツッコミ、好評のようでしたら、そのつもりで今後も聴いていきたいと思います。
復帰基準は主観か客観かの問題は、音声コンテンツだけでなく、引き続き文章としてもしっかり議論を尽くしていきたいと思っています。
前園
2人配信か3人配信かという問題について。
たとえ3人配信であっても、司会進行役など、自分に役割があると時間配分の方に意識が向いて、話の中身には入っていけないことがあります。こういうとき、水中に潜らずに水面上でバシャバシャとトークしてる感じですね。
この問題は単純に人数の問題だけでなく、話者の関係性にもよりますよね。復職名人ポッドキャストでは、安心して中身を話し続けて良いという安心感があるので、どんどん水深を深めていける感じがあります。(そんなに話していないですけど)
森
3人目のAIアドバイザーを早速作ってみました。一手先第11回より登場予定ですのでお楽しみに!
12 Oct 2026
第109回|前園綜合法律事務所新サービス「人事労務アドバイザー」について 前園弁護士が、検討中の新サービス「人事部門向けアドバイザー」について、議論しました。
近況報告
高尾:厚岸ウイスキーの二十四節気シリーズをコンプリートしました。
前園:福岡ソフトバンクホークスがリーグ優勝しました。
森:娘が飼育するカブトムシの飼育箱からキノコバエが大量発生。
議論した内容
人事部門向けアドバイザーは必要か
顧問弁護士は紛争の直前からしか関与できない。もっと手前から弁護士の予防法務を実践できないか、という問題意識が出発点
顧問弁護士の役割は紛争対応・契約書チェック・株主総会対応などが中心で、中小企業では社長の相談相手。人事が日常的に気軽に相談できる相手は空白になっている
入り口をメンタル不調に限定しない方がよいという指摘。ただし今の労働紛争は健康問題が絡むものがほとんどで、結果的にメンタル対応の相談になる
「お医者さんの意見をまず聞く」という助言や、医療過誤の文脈での「謝るな」型の助言は、現場に落ちると紛争化リスクを上げる。古いタイプの弁護士助言とは異なる関わり方が求められている
既存の顧問契約と住み分ける契約設計
裁判は既存の顧問事務所に任せ、「すれ違いから裁判になるまで」の隙間を埋めるサービスとして位置づける
有事に速やかに動き出せる「予備契約」「基本合意書」を平時に結んでおく。事前に事例単位の基本料金と追加費用の構造を確認しておけば、起きたときに出遅れない
課金は月額ではなく事例単位を想定。月額は長引かせるインセンティブが生じ、会社との利害が衝突する。解決までのパック型や、タイムチャージ併用も選択肢
一事例を相談してもらい、残りの事例は会社が真似して自走するモデルが理想。高尾の成功事例でも、相談対応したのは20例中2例だけだった
オンライン前提にすることで福岡に限らず全国対応が可能。予約枠から直接相談に入れる導線にする
丸投げニーズとの距離
「困った事例のアドバイザー」と「丸投げしたい」の2つのニーズがあり、産業医は後者を受けてきた経緯がある
すれ違いの本質は会社が本人と正面から向き合わないこと。丸投げではボタンの掛け違いは直らないため、丸投げニーズには応えないという立場を確認
高尾メソッドを実践したい人事担当者が上司を説得する際、「弁護士が大丈夫と言っている」という安心感の担保がニーズになるという指摘
非弁行為との関係を整理する
森が前園事務所の業務補助として休職中の対応を担う形は、顧客対応と判断の主体が弁護士に残っていれば問題にならないという整理
非弁行為の要件は「法律事件」に関する鑑定・代理・交渉などを報酬目的で行うこと。健康問題と法的地位が絡む近年の事案では、産業医の面談も形式的には鑑定に近づく場面がある
実際には悪質で荒稼ぎしている事業者が通報・調査の対象になるもので、真面目にサービスをしている限り過度に心配する必要はないという見解
社労士の労務管理アドバイス(3号業務)や労働衛生コンサルタントは名称独占で業務独占ではないため、労務管理の助言自体は資格者でなくても可能
法人営業の壁をどう越えるか
法人営業の指南書を参照し、キーパーソンに会えない・検討が進まない・予算がつかないといったボトルネックを整理
新しい契約を結んだ経験のない人事・総務では、仕様書案や契約書案から用意する必要がある。「アイデアを売る」難しさがある
高尾メソッド側の反省点として、何をどの価格でどの規範で売るかを明文化してこなかったことが導入のハードルになっているという指摘
研修を入り口にし、受講者特典として相談枠を提供する。既存の研修予算の枠内で始められるため導入ハードルが低い
産業医や保健師が会社の担当者に前園弁護士を紹介するルートを作り、メソッドを現場側から浸透させていく
AI活用と見積もり型のサービス
オンラインスクールのAIチャットボットの運用経験から、高性能モデルの回答精度は実用水準にあり、弁護士事務所内で助言文の下書きに活用できる可能性
事例ヒアリングの段階で、期間と費用の見通しをAIも使って見積もる。法人は「このサービスで総額いくら」という形が受け入れやすい
事例解決の先に再発防止パックを提案し、弁護士部分・社労士部分・産業医部分を分担する構想
高尾メソッドの三要素
療養開始時の説明を面接シナリオ読み上げまたは動画で行うこと
復帰基準を健康面だけでなく業務・労務の面から多面的に定めること
療養中にほっとかないこと
編集後記
高尾
3年未満のウィスキーは「ニューメイク」で、NEW BORNは厚岸の商品名でした。
弁護士さんのメソッド導入への関与については、総論を案内した後、導入するかどうかの検討段階で、「法的リスク」について、整理してもらうのが一案でしょうかね。
前園
リスナーの皆様の中にも、「メソッドを取り入れたいが、会社側がなかなか・・・ということがあるかと思います。
実際、組織を動かすということは並大抵の努力ではままならぬことも多いです。
ただ、動かない原因がどこにあるのかを特定する努力を続け、あるいは、手を足を動かし続けることで、きっと突破口はあるはずです。
組織は人間が作るもので、あまりにも複雑ですが、その分やり甲斐がありますね(笑)
森
オスメス1ペアだけ飼ってましたが、幼虫がなんと27匹も育ってました。
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